なぜポリタンクにガソリンを入れてはいけないの?
目次
灯油は入れてるのにガソリンはポリタンクに入れてはダメなのか。
きっかけは、妻の些細な発言でした。
「灯油は入れてるのに、ガソリンってポリタンクにいれちゃダメなの?」
私は、危険物の資格を持ってるため
いれちゃダメ!っていうこと自体は漠然と理解していましたが
いざ考えると、説明ができないことに気付いたため
消防法からガソリンの性質まで、一通り見返してみました。
結論から言うと法律でダメと決められているから
いろいろ調べた際に
「法律でダメと決められてるから」、「基準試験を合格した者でないといけない」
どちらもよく目にしたのですが、どこに記載があるのかや、基準については
触れていなかったので、消防法をくまなく調べてようやく見つけることができました。
法律で決められているからとよく目にしていましたが、厳密には【政令】でした。
どおりでいくら探しても消防法では見つからなかったわけです
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【危険物の規制に関する政令】
第5章 第28条 第一項
一 運搬容器の材質は、鋼板、アルミニウム板、ブリキ板、ガラスその他総務省令で定めるものであること。
---------------------------------------e-Govより引用
と、間違いなく定められていましたので、これに違反した場合
消防法違反となり、3か月以下の懲役又は、30万以下の罰金に科されることとなります。
なので、ちゃんと基準を満たしてる容器に入れるようにしましょう。
基準を満たしている容器とは
普通に暮らしているとあまり耳にすることはないと思います。
ガソリンを運搬する際に、基準を満たしている容器は「携行缶」と言います。
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サイズは、3ℓ~20ℓまでと幅広くありますが用途によって使い分けてください。
というのも、ガソリンは大変危険なものになります。
資格を持たない人が扱うのも貯蔵するのも、火災の危険が伴います。
必ず自己判断せず決まりを守って取り扱いましょう。
ポリタンクにガソリンを入れる危険性の詳細
では、ポリタンクにガソリンを入れると何が危険なのか。
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①ポリタンクは、ガソリンを入れる用に作られていない
②ポリタンクがガソリンに侵され、変形、破損する
③キャップを開ける際に静電気が発生して、引火する危険性がある
④ガソリンは、引火点が-40°のため、外に漏れると大変危険
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まず、前提としてポリタンクは、ガソリン用に作られていないです。
そのため異種間腐食が起き、ポリタンクが劣化します。
具体的に言うと、ポリタンクの変形が起き、亀裂を伴った破損がおきます。
また、ガソリンは沸点が低く40°となっています。
そのため、夏場などポリタンク内の温度が高まっていくと
ガソリンが気化し始めます。そうなると、ポリタンク内の圧力が大きくなり膨張して破裂します。
また、ポリタンクはのキャップを開ける際に絶縁処理がされていないため
静電気が発生して引火します。
そして、ガソリンが外に漏れるとまずい一番の理由が引火点の低さにあります。
ガソリンの引火点は、-40°となっています。
常温でも簡単に火がつきますし、冷凍庫の中でもガソリンは燃えます。
わかりやすい比較対象を挙げるなら、サラダ油が引火点が300°となります。
サラダ油に火を近づけても、発火せず鎮火してしまいます。
対象にガソリンに火を近づけると、接触しなくても火がついてしまいます。
ガソリンは、それほど危険な物質なのです。
あとがき
ガソリンは、扱いを間違うと大惨事を引き起こします。
知識もない状態で、安易に考えていると取り返しのつかないことになりますので
取り扱う場合があるときは、資格を取ったり、正しい知識を身に付けて
生活に活かしていきましょう。
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