「レビュー」チラムネ2巻今更読んでみた結果、最高の朔だった
発売から早一年半。ようやく2巻を読んだ
「千歳くんはラムネ瓶のなか2」気づいたら発売から
1年半以上経過しており、1巻発売時にあんなにお祭り
騒ぎしていたのに、こんなに積んでしまって申し訳ない。
そんな気持ちを抱えてはいたが、何分多忙では、内容を
噛みしめながら読むタイプの私は、著書に失礼と思い
読むにまで至らなかったのだ。
そんな中、ツイッターでとある書き込みを見つけた。
「もうすぐ6巻発売だが、まだ未読のみんな今すぐ5巻
まで読むんだ。6巻が発売していない状態で5巻を読む
のと、発売してから読むのでは受け取り方が変わって
来るから」という書き込みがあり、理由はわからないが
なぜか私の心に深く刺さり、今回読むに至った。
早速感想に移るとしよう。
※ネタバレ注意
刊行から1年半以上も経過しているため、好きに感想を
述べさせてもらう。未読の方は自己責任で読み進めて
ほしい。
1巻との路線変更か ?
1巻では、メインヒロインであった山崎を更正させる
朔の英雄譚及びチーム千歳の紹介
がメインのように感じていた。
レーベルとしても超絶リア充を前面に押していたため
この作品は、こういう作風なのかと思っていたが
今巻で見事に裏切られる形となった。
「七瀬 悠月」
チーム千歳の一員であり、今作のメインヒロインだ。
何食わぬ顔でチーム千歳に加わり、スマートに物事を
こなす彼女だが、今巻では1巻でのイメージとは
打って変わって、非常に女の子な一面が描かれている。
彼女は、特に思慮深く自分のことを特別だと思って
いる節があり、年相応の考えにとてもリアルさを覚えた。
1巻では、ほとんど深い部分にも触れていなかったため
今巻を読んだ人は、彼女の魅力にとりこになることだろう。
著書も公言していたが、1巻はあくまで序章であって
本当に書きたいのはラブコメだと言っていた。
なるほど、まさにその通りの展開だった。
うん、好みだ。
王道の展開
2巻の内容は、いるかもしれないストーカー対策のために
偽りの彼氏になってほしいというところから物語が始まる。
ちゃんと日常をしながら、手掛かりをつかんでいき
最後にはしっかりと犯人を特定し、撃退する。
まさに王道的展開で、ここは著書のすごいと思う点で
日常と進展への伏線のちりばめ方が非常に巧妙で
読後は、なるほどなーと感想を抱く点もあった。
そして、物語の序章で
「勘違いして好きにならない相手だから俺を選んだ」
というセリフがあったが、やはり偽りの恋といえば
偽りじゃなくなるのが王道的展開。
朔にその気があるかは相変わらずはっきりせず
巧妙に隠しているが、やはりヒロインは偽りのままでは
終わらなかった。今後も続きがあるという点で
この引きは、とても私好みだ。
しかし、これは順番的に今話題のマケインなのでは・・・
げふんげふん。
伏線撒きすぎ!
今巻でもしっかりと次巻をにおわせるような点が
満載で、リアルタイムで読んでいた方々は悶々と
過ごしたことだろう。
「青海 陽」
悠月と同じバスケ部で快活なチーム千歳の仲間だ。
1巻では全然におわせてなかったのに、
あれ?あんたも朔のこと好きだったの?
と思わせるような描写もあり今後の展開に期待せず
にはいられない。
「西野 明日風」
唯一のチーム千歳でない登場人物
朔とは複雑な関係と言いながら、どう考えてもお互いに
特別な存在と認識している。今巻では、明確な次回予告が
あって、おそらく離れ離れになるだろう。
あまり、特定人物に肩入れしない朔の心情やあまり感情を
見せない明日風先輩の感情の機微も楽しみにしていきたい。
何にせよ、続刊が楽しみだ。
最後に
今作は、やはり文章構成力が良くラノベを読んでいる。
という充足感が強い。それに加え、多くの伏線に
魅力的な登場人物たちがこの作品を勝手に盛り上げて
くれるだろう。
なにか読みたいと知人に言われたら、
居酒屋のとりあえずビールよろしく
とりあえずチラムネ
と言って差し支えないだろう。
今作を生み出した著書及び担当編集氏に謝辞を。
今後も期待してます。
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